2013年10月31日木曜日

Androidアプリ『Whipper』における戦闘時のクリティカル発生率

10月13日の記事で、Androidアプリ『Whipper』のLUK値が、戦闘時のクリティカル判定に実質的な影響を与えていないことを報告した。

ここで、クリティカル発生率がLUK値の影響を受けないならば、そもそも戦闘時のクリティカル発生率はどの程度なのだろうか?

そこで、統計学の手法を用いて、戦闘時のクリティカル発生率を推定してみる。



検定ソフトとして、R version 2.15.1を使用し、戦闘時の「会心の一撃!」と「痛恨の一撃!」それぞれの母発生率の99%の信頼限界を求めた。

Rのソースは、群馬大学社会情報学部の青木繁伸教授のホームページ『おしゃべりな部屋』から拝借した。

サンプルは、先日の調査で集めたデータを用いた。

なお、LUK値の違いによってクリティカル発生率に実質的な差は生じないと考えられたため、LUK値が1の場合のデータと12の場合のデータを合算して標本としたところ、クリティカルの発生率は「会心の一撃!」と「痛恨の一撃!」の両方で5%であった(表1,表2)。


表1. 冒険者の攻撃状況
回数(回) 割合(%)
通常攻撃 1,480 95.0
会心攻撃 78 5.0
合 計 1,558 100.0
† 通常攻撃: 冒険者の通常攻撃
‡ 会心攻撃: 冒険者の「会心の一撃!」による攻撃



表2. 冒険者の防御状況
回数(回) 割合(%)
通常防御 1,232 95.1
痛恨防御 64 4.9
合 計 1,296 100.0
† 通常防御: 冒険者が魔物の通常攻撃を防御すること
‡ 痛恨防御: 冒険者が魔物の「痛恨の一撃!」による攻撃を防御すること


推定の結果を述べる。

「会心の一撃!」では、下側信頼限界 = 0.03691、上側信頼限界 = 0.06605 となった。

「痛恨の一撃!」では、下側信頼限界 = 0.03517、上側信頼限界 = 0.06700 となった。

(得られた発生率5%が信頼区間に含まれた)

以上より、

「会心の一撃!」の母発生率の99%信頼区間は3.7~6.6%、

「痛恨の一撃!」の母発生率の99%信頼区間は3.5~6.7%、

であると考えられる。


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